現代日本では、半数の経営者が後継者不在により廃業を検討しています。
このような状況なので、近年M&Aによって企業を第三者に引き継ぐ方法が注目されています。

それでは、企業にとってM&Aはどのような意味を持つのでしょうか。
これは企業を一人の人間と同じように考えると分かりやすいです。


まず企業は創業者によって起業されます。
この時期を人間に例えれば、幼年期といえます。
会社の体力や経験を培う時期です。

次に飛躍の時期が来ます。
蓄えられた体力や培われた経験を元に新事業などを展開し、会社が発展する成長期です。

しかし中小企業は人の入れ替わりが少ないので、社員が年をとっていくにつれて企業も活力よりも安定を求めるようになり成熟期へと移行していきます。

そして経営者が高齢にもかかわらず後継者が不在となれば、企業は廃業せざるを得ません。
そうなってしまえば企業がどんなに素晴らしい事業を行っていたとしても、それを未来に残すことはできず、企業の一生は終わってしまいます。

しかし人と違い企業は若返ることも再び成長することもできるのです。
それがM&Aです。

M&Aによって新たな経営者が企業に加わり、上手く次世代にバトンタッチをすることができれば、企業は若返り再び成長期を迎えることができます。

そして新たなライフサイクルを迎えた企業は再び社会で活躍することが可能になります。


これこそが今後の日本の目指すべき企業のライフサイクルであり、M&Aはそのための非常に有効な手段なのです。