当法人はBatonzというプラットフォームの専門家登録をしています。
Batonzは、国内最大級の成約実績を誇るM&A総合支援サービスです。誰でも手の届く安価な手数料で専門家サポートを提供し、安心・安全で、圧倒的なスピードでの成約を実現しています。今回は、当法人がBatonzのプラットフォームで手掛けた、ある富裕層向けのサービスの案件をご紹介します。
Batonzを利用する最初のステップは、譲渡希望案件をBatonzのプラットフォームに登録することです。当法人の担当者が売り手企業の元まで出向いて、業務内容、売却を希望する理由、売却希望価格等を聞き取ります。同じタイミングで、秘密保持契約を締結し、決算書等の開示を受けます。
登録する内容は、買い手に興味を持ってもらえるように記載する必要があります。業務の内容に正しいイメージを持っていただかなくてはなりません。目を引くタイトル、短い文章で、会社の業務の魅力を伝えることを目指します。
また、売却希望価格の記載にも注意が必要です。オーナーの希望通りに記載してもよいのですが、相場観を無視した金額を記載するのは考えものです。専門家の立場からすると、法外な希望額を出している売り手には、そもそもコンタクトしにくいのです。したがって、オーナーの希望も踏まえつつ、専門家から見た相場観を重視して、売却希望価格を設定することになります。
今回の案件では、売り案件の情報を掲載後、24時間で数十の買い手からコンタクトがありました。これだけ買い希望があると、買い手全員と会ってお話をするわけにもいきません。そこで、条件をさらに絞って、それでも譲受の意思があるかを再度確認することにしました。具体的には、売却希望価格を増額し、かつ買い手の人員配置について条件付けをしたのです。
新たな条件で絞り込んでも、10件近くの譲受希望者が残りました。中には、明らかに転売目的とわかるような希望者もいます。通常、オーナーは、高く売れればよいと考えているわけではありません。従業員のためにも堅実に事業を継続してほしいと考えています。転売目的と思われる業者は、専門家の目で見ると特徴があります。そこで、オーナーの意見と我々専門家の意見をすり合わせて、最終的に3社の譲受希望者と本格的な交渉を行うことになりました。
3社の代表者とは、それぞれZOOMで一回、対面で一回の打ち合わせを行いました。合計6回です。そして、買い手として最もふさわしいと思われる業者と、さらに交渉を進めることになりました。今回は、どの業者と優先して交渉するかに関して、我々とオーナーの意見が一致しました。
その業者とは、約1か月の間に、さらに2回、対面でお会いすることになりました。かなりいいところまで交渉は進んだのですが、最終的には合意に至りませんでした。こういったことも、ままあります。相手のある交渉なので仕方ありません。なお、こういった場合、当法人は報酬を頂いていません。
(続く)